Department Introduction
部門紹介
画像診断
Diagnostic Imaging
CT
CTはエックス線を用いて体の断面を画像化する検査です。琉大病院では、AI技術により低被ばくで高画質を得られるCT、従来の8倍の空間分解能を持つ超高精細CT、物質弁別機能を有するdual energy CTの特徴ある計3台の最新鋭CTが稼働しています。金属アーチファクト除去画像、心拍動・呼吸運動を画像化する4D-CT、造影剤低減検査など、先進的な検査を行っています。
MRI
MRI(Magnetic Resonance Imaging、核磁気共鳴画像検査)は磁気や電磁波、水素原子の動きなどを利用して体の臓器や血管の状態を画像化する検査です。琉大病院では1.5T-1台、3.0T-2台の計3台のMRI装置が稼働しています。脳機能 MRIや拡散テンソル、MRスペクトロスコピー、脳表拍動画像、ASL-MRA、4D flow MRI、CEST imagingなど、機能や代謝の評価が可能な最新技術を用いた検査も行っています。
核医学
核医学では体の外から放射線を当てるのではなく、放射線を出す薬を体内に投与し、体内から出てくる放射線を用いて画像化します。骨代謝、脳や心臓の血液量、肺の血液や空気の流れ、肝臓や腎臓の機能など、様々な薬剤を用いて多種多様な検査を行っています、また、ブドウ糖の代謝活性を見るFDG-PET検査では悪性腫瘍の診断やがん検診を行っています。琉大病院は全国有数の検査件数を誇っています。
IVR
Interventional radiology
がん病変への動注療法
サイズが大きい頭頸部がんなどに対して放射線照射と動注療法を併用することで根治的治療を目指しています。また、再発例や通常の抗がん剤治療抵抗例では、進行を抑えることを目的として動注療法(+塞栓療法)と放射線照射を組み合わせた治療も行っています。
血管腫・血管奇形に対する硬化療法
病変内に硬化剤と呼ばれる薬を注入し、異常血管の内皮細胞にダメージを与えて病変の内腔を閉塞させる手法です。表面から穿刺して行う治療なので針が届く範囲に病変があれば治療可能です。
その他、当院で頻度の高い手技
- 緊急止血術
- 内臓動脈瘤のコイル塞栓術
- Balloon-occluded retrograde transvenous obliteration (B-RTO)
- Percutaneous transhepatic portal vein embolization (PTPE) など
放射線治療
Radiation Therapy
外照射
外照射は体の外から放射線を照射して治療を行う方法です。琉大病院ではTomotherapy、Clinax iXの2台を有し、強度変調放射線治療(IMRT)や定位放射線治療(SRT)などの高精度治療を多数行っています。Tomotherapyに呼吸追尾機能が搭載された装置(Synchrony)が導入されており、呼吸追尾機能を生かした肺や肝臓への定位放射線治療も増加しつつあります。
小線源治療
琉大病院は沖縄県で唯一、小線源治療が可能な施設です。現在、子宮頸癌に対する腔内照射・組織内照射および前立腺癌に対する小線源治療(永久刺入)を行っています。子宮頸癌については日本国内において有数の症例数を誇る施設であり、婦人科など他診療科との協力のもとに様々な臨床試験や研究も行われています。前立腺癌は泌尿器科、麻酔科と共同で治療を行っており、良好な治療成績が得られています。
内用療法(ゾーフィゴ)
ゾーフィゴは、α線という放射線を出すラジウム-223という放射性物質を含む注射薬です。ホルモン治療の効果が得られない前立腺癌(去勢抵抗性前立腺癌)で、骨転移があり、リンパ節や内臓に転移がない場合に適応があります。琉大病院では外照射を担当している放射線治療医がゾーフィゴ処方も行っており、外照射とゾーフィゴのいずれが最適かを検討して治療を行っています。
放射性ヨード内用療法
甲状腺にヨードが取り込まれる性質を利用し、放射性ヨードを内服することで甲状腺の病気(バセドウ病や甲状腺癌)を治療する方法です。β線という放射線が甲状腺の組織を壊すことで効果が得られます。外来通院でも治療可能ですが、遠隔転移のある甲状腺癌では入院治療が必要で、専用の治療室は沖縄県では琉大病院だけが有しています。